Thinkridge スタッフ 雑感を綴る

C++ で WebSocket アプリ

WebSocket っていう単語をネットで見るようになって数年経ちますが、すごーく興味がありました。

これまで、HTTP だと不向きなケースで、BSD SOCKET や Winsock を使ったオレオレプロトコル(っていう表現が正しいかはわかりません)で実装をしていたことがありますが、この場合、サーバー側のみならず、クライアント側もソケット API のレベルから同じくらい労力かけて作る必要があります。

がしかし、WebSocket を採用することでコストダウンという可能性が増えるだけでなく、いろいろな選択肢が出てきます。

WebSocket は HTTP と何が違うかというと、一番の違いは、サーバーからのプッシュ通信は不可能だったのが(って言い切っちゃうと反論ありそうですが、そこはすみません)、WebSocket では可能になったことだと思います。

高々それだけの違いかと感じるかもですが、自分はすごーく大きいことな気がするんです。

というわけで、備忘録兼ねて C++ で WebSocket サーバーアプリのテストコードです。boost::asio を使わせてもらっています。

Windows (VisualStudio2015) 及び Linux (gcc) での実装を作ってみました。なおクライアントはブラウザ(javascript)です。

https://github.com/tr-takatsuka/TestWebSocketChat

ネットの記事などを見ると、WebSocket と言えば node.js で組むのが一番メジャーなのかなーと思います。次点で Ruby とか Python とかでしょうか。

なので、「いまさら C++ でサーバー? しかも WebSocket!?ぃゃぃゃぃゃぃゃ・・」という声もありそうな気がしますが、きっとニッチな活用場所があるだろうと思っています。

  • 制御機器を作りたいが、UI はリモートのブラウザで実現できちゃえばコストダウン出来るし使い勝手もいいなぁ・・・みたいな場合。
    C++ なので、BSD SOCKET さえ用意されている環境なら実装できます。機器にゴージャスなタッチパネルを搭載しなくても事足ります。
  • WindowsXP でしか動かせないハードウェアがありスタンドアロンアプリしか存在しない・・でも、効率化の為、リモートのブラウザで操作したい・・・みたいな場合。
    C++ なら環境固有なコードも書きやすいので、ブラウザとの橋渡しという用途もありそうです。
  • 流行りの言語を使ったアプリ開発をしたいが、どうしても低レベルな制御は必要。低レベルな箇所だけは C++ で書いて、上位レイヤとは WebSocket でやり取りをする。とか。
    昨今の流行り言語ならほぼすべて WebSocket をサポートしてそうです。たぶん。
  • シビアなタイミングが要求されるようなケースで C++ を選択せざるを得ないが、UI はブラウザを使ってラクに作る。みたいな場合。

・・・・なんか似たようなケースを羅列したような気がしますが、そんな感じです。

今後は C++ + WebSocket も選択肢の一つとして提案していきたいなーと思った次第。よろしくお願いいたします。

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